新卒の方の就職相談をしていると、 特に女性を中心に「事務職」への就職を希望する方が数多くいらっしゃいます。
理由を聞いてみると、
・人と接する営業や接客が苦手だから、事務職がいい
・ノルマがなく、単純作業でラクそう
・黙々と作業をしていれば良い
などの理由が上がります。
たノルマを課せられるイメージの営業より、一日中座って仕事をしている事務職は、体力的にはラクなのは確かです。
長く地道に働くことができ、体力的にも続けやすい事務職は、安定性を求める人にとって魅力的な求人ですよね。
しかし、ご注意を。実は簡単な考えで合格するほど、甘くないのが事務職なのです。
今回は、就活で事務職の内定を取るのが難しい理由と、事務職に就くための心構えについてを解説します。
そもそも事務職とは
前述したように事務職は、女性を中心にとても人気のある職種のひとつです。
事務にも様々な種類があります。
資料の作成やファイリング、電話応対や来客応対など広く行う一般事務、営業のアシスタントとして事務処理を行う営業事務、上司のサポート、庶務一切を行う秘書、お金に係わる事務を執り行う会計事務などなど、会社によって様々なポジションがあります。
事務職の仕事内容をひとことで表すのであれば、「他の社員のサポート役」。
営業職のように会社の業績に直接的に貢献するわけではありませんが、他の社員がスムーズに仕事が行えるように支援をすることで、存在価値を示すのが事務職です。
事務職への就職が難しい理由
事務職の概要が分かったところで、事務職への就職が難しい理由を解説します。
前述したように、事務職は物凄く人気のある職種です。
IT系の専門職が求人倍率4~5倍と人手不足感が顕著になっているのに対し、いわゆる「事務職」の求人倍率は0.3倍程度。
非常に競争率の高い職種となっています。
多くの人が応募をかけるものだから、競争率は一気に上がります。
その上、 庶務作業を教える余裕が無い企業は 事務の求人で経験者を優遇することが非常に多いです。
ファイリングを頼めば、すぐに対応してくれるのを期待しますし、入力作業をお願いすればほんの少し教えればできるレベルを想定しています。
そのため、新卒採用や未経験者から正社員として事務を採用する企業は非常に少ないのが現状です。
仮に未経験OKだとしても、同じ求人に経験者からの応募があればそちらを優先します。
さらに事務系の仕事は増えるどころか、減っていく職種です。
なぜかというと、基本的にコストカットの対象になりやすいからです。
事務系職種というと、電話の取次や受付、掃除、書類整理、データ作成、営業職社員の補助、経理などが仕事としてありますが、これらの仕事は今や、システムの導入や外注、契約や派遣などによって簡単に置き換われるようになっています。
人を正規で雇って仕事をさせるよりも、機械やソフトウェアを入れたほうがコストカットになるのです。
例えば会計ソフトはオンライン化が進んでおり、簿記会計の知識が無くても経理ができる「MF(マネーフォワード)クラウド」や「freee」といったものが続々と出てきています。
仮に社内で簿記会計の知識がある人がいなくても、これらのオンラインソフトを使うことによって経理ができるようになり、人を雇う必要がもはや無くなっているのが現状です。
事務=ルーティンワークではない
ルーティンワークだから楽だ、と言われがちな事務職ですが、意外に突発的な仕事も多いことをご存知でしょうか。
事務は通常のルールを守るだけではなく、関係各所への確認や橋渡しなど、状況に応じて動くよう求められることが多々あります。
そのため事務は自分から率先して仕事を見つけられる人でないと務まらず、常に改善点がないかを念頭に動かないと仕事が回らないケースもあります。
事務職に就くためには
事務職の仕事で大切なのが、作業がスピーディかつ正確であることです。
事務職の仕事の多くは煩雑で細かいことが多いです。
そのため、それらを一手に引き受ける事務職はミスすることなく速く作業を行うことが求められます。
就活する際、少しでも自分の価値を高めたいと考えている方は資格を取得しておくべきでしょう。
事務職は書類作成や経費精算などPCを使うデスクワークが多くなります。
そのため、基本的なWord・Excel・Power Pointの操作は得意になっておくと就活の際に強みとなります。
最近ではマイクロソフトスペシャリスト(MOS)検定、というPCスキル検定がお勧めです。
PCだけではなく、 会社の収益に関する知識が身に付く簿記検定やマナーが重視される項目に特化したスキルが身につく秘書検定なども一般的。
会社によっては語学力や英語力を求める募集もあるため、TOEICテストの点数や英検で判断する場合もあるようです。
意外と思われるかもしませんが、事務職にはコミュニケーション能力も不可欠です。
特に一般事務や営業事務の場合、事務職は総合職とコミュニケーションをとってその意図を汲み取った資料作成が求められます。
また、取引先との連絡を行うこともあります。
そのため、事務だから誰とも話さなくて良いというわけではなく、むしろ社員同士を繋ぐ潤滑油のような役割を果たすことが必要とされるのです。
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まとめ
今回は、新卒から事務職に就職するのが難しい理由を解説しました。
就活生みなさんの中で事務系のみを狙っている方がいたら、要注意です。
厳しいようですが、 女性の社会進出が叫ばれている昨今、覚悟して職種を広げてみるのをおススメします。
「それでも事務職を狙いたい」という方は、自分の強みと事務職の適性を見直し、特に競争心を持ち就活に挑んでみましょう!